ウランバートルの空に(1)

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ツァガン・サル


2月10日
12月26日から冬休みのため一時帰国し、2月3日にウランバートルに戻りました。
フライト時間は行きは4時間だったのに今回は5時間30分もかかりました。現地はマイナス22度。歩いてるとすぐ、まつ毛も鼻毛も凍ってくる寒さです。
校長のNさんが迎えに来てくれ、再会を喜びあいました。

お正月は「ツァガン・サル(白い月)」と言います。
今年は2月5日(新月・火曜日)が元旦で、その後金曜日までが公休日。大晦日の2月4日(月曜日)は政府発表で急遽休みが取り消されたそうで、私たちはぎりぎりスーパーへ行って休み中の買い出しをすることができました。一方我が家のwifiが繋がっておらず大変不便な生活を強いられていますが、お陰で読書をしたりして、のんびりと過ごすことができました。
元旦の日は、朝早くからアパートにも民族衣装のデールを着込んだ人たちがひっきりなしに訪問に来ていました。

 

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2月8日(金曜日)は、校長先生のお宅にお呼ばれし、職員室の同じ部屋の先生たちも一緒です。昨年新調したデールを着込み、モンゴルの伝統的な長いピアスをつけました。
部屋に入るとまず校長のご母堂、創設者のNさんに両腕を上げて「アマルサイノー(ゆっくりしていますか?)」と言いながら両頰に軽くキスする挨拶をします(年長者の腕が上)。その時お金も(包まずに)差し上げます。それから他の先生たちとも同じように一人づつお正月の挨拶を交わし、ようやくテーブルに。
するとそこには大きな骨付き肉がデ〜ンと横たわっていました。

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お菓子やドライフルーツはあるものの、やはり野菜果物はほとんど見当たりません。
スーティー・ツァイ(塩ミルク紅茶)をいただきながら、校長夫人のHさんが作ってくれた春雨の炒め物やポテトサラダ、スモーク牛タンやソーセージなどをつまみに、アイラグ(カルピスの原型といわれる馬乳酒)、アルヒ(モンゴルウオッカ)、ウイスキー嗅ぎタバコまで廻し飲み(嗅ぎ)して、歓談。やがて中央の肉を切り分け、蒸しあがったボーズを皆で食べました。

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今回いただいたお肉は牛肉の胸のあたりでしたが、羊の尻尾の部位の肉と共に、お正月の時だけ特別に食べるご馳走だそうです。野性味ある肉料理。結局2週間くらいでこの大きな肉の塊を平らげるらしく、モンゴル人の肉好きは本当に参ったという感じです。こうしたお正月は地方だとひと月くらいかけて、お互いの家族や友人知人の訪問を受け合い、ずっと毎日飲んだり食ったりして楽しむ習慣だそうです。

明日から学校が始まりますが、長い休みの後はいつも、学生がなかなか学校に来ないというお国柄。果たしてうちの学校の子ども達は、ちゃんと来るのかな!?(ドキドキ)